【中小経営者向け】デザイナーからみたデザイナーを雇う際のポイント

2018-10-06


WEBやDTP専門の会社ではないけど、自社のビジネスをネットに力を入れて集客していきたい。
そんな会社は多いかと思います。

できれば、商品のサイトや広告媒体の制作を全て自社内部で済ませたいというのは、自然な発想です。
何故ならデザイン制作会社に依頼をすると非常にコストがかかるからです。

じゃあ、デザイナーの求人を出して、採用をしようってなるんですが、
何を基準にデザイナーを選べばいいのか?いくらの年収にすれば腕のいいデザイナーが来やすいのか?
技術者ではない経営者がそこを見極めるのは、意外と難があります。
よくわからなくて、なんとなくでポンコツな技術者を採用してしまって、
ただただ人件費の無駄になってしまったというケースはそこそこ多いんじゃないかなと思います。

ですので、ここはデザイナー側からの意見を述べたいと思いますので、人材を選ぶ際の参考にしてください。
あくまで、デザインの制作会社ではなく、異業種の会社が対象の話になります。(物販、医院、スクール、美容関係など)

まず最初にデザイナーを雇う目的を確認したいのですが、
WEBサイトだけでいいのか、紙媒体広告のデザイン、商品のプロダクトデザインも必要なのか、
それによって募集要項が多少変わってきます。
WEB中心の作業が多いなら、フォトショップというソフトが得意で、HTMLもしっかりマスターしている人。
紙媒体が中心ならイラストレーターというソフトが得意で、印刷物の入稿の経験が豊富な人。になりますが、一番いいのは両方できる人材がいいですよね。

会社内に一人しか技術者を雇わない場合は、技術の幅が広くて、なんでも作れる人材でしたら、かなり制作のコストが削減できます。
理想を言えば、WEBにも印刷物にも強くて、さらに動画編集もできて、さらにちょっとしたシステム周りもできる人材だといいです。
外部の制作会社に作らせるより、月に100万円以上の制作費が削減できたりしますので、かなりお得になります。

でもそんな便利な人材いるの?って思うかもれませんが、いるんですよ。私もその一人です。
というのもスペシャリスト型でないだけで、様々な技術を平均的に幅広くこなせるタイプなんです。
そういった人材は、いなくもありません。長いキャリアのある人限定になってくるので、多くはいないとは思いますが。

で、そんな希少な人材を獲得するにはどうすればいいかというと、給与を上げるしかありません。
月収20万円台でそういった人を雇えたらいいのですが、その報酬ではスキルの低い人からの応募しかきません。
20万円の表記で求人を出すと、デザイナーじゃない人からも応募がきます。職業訓練上がりで訳の分からないデザインのポートフォリオを自慢げに見せてくる人とか。業務経験のない方とか。
そもそもデザイン業っていうのは、音楽が作れる人と同じで、特殊な感覚のセンスが必要になってくるので、デザインツールが使えるだけでは、デザイナーとは呼べないのです。
まともなプロのデザイナーを募集するなら月収30万円以上は絶対です。40万台ならお望みのレベルの高い人材が集まりやすいと思います。
安い人材はどれだけ長く雇ってもいい広告が作れませんから。技術者はスキルの高さが全てですので、報酬はそれなりに上げないといけません。

で、ここで一つ重要なのは、デザイナーは長く雇う必要はないってことなんです。
必要なものを作らせたら、もうあとはマーケティング次第ですから。
ですので、高い報酬で雇う代わりに短期での契約にした方が要領がいいと思います。
公式サイト、商品のチラシ、PR動画など一通りの広告を作成するのには、3ヶ月くらいあれば完成しますので、長く雇う意味がないんですね。
安い人材を1年間雇うのと、優秀な人材を3ヶ月雇うのでは、どっちが利益に結びつくのか?是非考えてみてください。


あと、ここを間違った認識されてる方がいるんですけれど、、
女性向け商品を販売しているから、女性デザイナーを限定して募集してますみたいな。
自ら募集の幅を縮めて、レベルの低い技術者を雇ってしまってる物販系の会社をチラホラ見かけます。
デザインは基本的にパクってアレンジして効率よく作り上げていくので、男性女性は関係ありません。
例えば、宝石販売のサイトを作るとなったら、宝石販売のサイトを虱潰しに見て、
良いサイトをいくつかピックアップして、それらの良いとこ取りで作成する。やってることはビジネスそのものです。
広告デザインというのは、デザインセンスだけではなく、ビジネス的な分析力がないと、成果に結びつくいい広告は作れません。
ですので、男女関係なく、美的センス+ビジネス志向を持った人を見極めて採用するのがいいと思います。

あと、芸術大学卒の人材ですが、芸大卒で芸術の勉強しかしていない人は、雇っても利益になりにくいです。
芸術と広告デザインはまったく別次元の技術です。
デザイナーというと、イラストを書く人のイメージを持っている人がいますけど、それはイラストレーターというジャンルになります。
基本的に企業が必要としているデザイナーは広告デザイナーになります。
イラストと広告デザインを両方こなせる人はかなりレアな人材です。
普通はどちらかしか得意ではありませんので、イラストが書けるからといって、広告デザインができると思ってはいけません。
なんとなく芸大卒っていうと、デザインが上手そうに思えるかもしれませんが、
ただただ絵を書くのが好きなだけで、趣味レベルで卒業してしまう人が多いのが実情ではないかと思われます。

色彩検定とかクリエイター能力認定資格といったものもは、査定のプラスにしないほうがいいです。
そもそもデザインができちゃう人っていうのは、そういった勉強をしなくても、世の中に出回っている良いデザインを見るだけで、色彩感覚とかレイアウト感覚が身に付いちゃうので。
芸大卒、検定、資格は本当にどうでもいいです。
年齢・学歴関係なく、ポートフォリオの出来栄えで人材の厳選していけばいいです。
そして、面接の際に、ビジネス志向をしっかり持っているかの確認を重視することが重要です。

WEBに詳しい人材がいないから、WEB専門の人材を雇うわけですよね。
ですので、技術者の方からどんどん提案してもらわないといけませんので、しっかりとディレクションができる人材である必要があります。
採用の際には、「当社が今後WEBマーケティングをしていく際に、どういった制作物が必要になると思いますか?」と尋ねて、相手の提案力を確認するのがオススメです。
提案ができない、ディレクションができない、そんな人材を雇ってしまうと、経営者がいちいち作業の指示をしないと動きませんから。大変です。

優秀な人材というは、何を作れば利益に繋がるかを自分で考え、そして提案をして、最短で作り上げる。そういことができる人材のことだと思うんですね。
提案というのは何も新しい発想を求めているわけではなくて、競合他社のサイトをたくさんリサーチして分析して、いいとこ取りをすればいいだけじゃないですか基本は?

長くなってしまったので、最後に今回お話した内容をまとめますと、
・できるだけ多くの広告媒体に対応できるデザイナーを雇ったほうがいいということ。WEBサイトが作れて、印刷物も作れて、動画も作れる人材ですね。さらにシステム周りもできる人だとかなり制作費を抑えられます。
・優秀なデザイナーは月20万の給与で募集をかけても来ないということ。30万~40万くらいで募集をかけないといけません。
・そのかわり長期で雇う必要はありません。短期雇用契約にした方がいいです。作らせたいものが完成したら、デザイナーの役割は終わりです。更新作業は業務委託に切り替えてやってもらうか、別の安い人材にしてもらうといいです。
・芸大卒、資格は選考の際どうでもいいです。年齢・学歴ではなくポートフォリオの作品のクオリティーが技術者の全てです。
・面接では提案力があるかを確かめて、ビジネス志向がしっかりあるのかを必ず確認してください。

幅広い技術を持っていて、ビジネス志向がある人材を雇うことができれば、雇って後悔することはないと思います。

以上、デザイナーからみたデザイナーを雇う際のポイントでした。