人材不足に感じるのは正社員募集にこだわるのが原因。今後は業務委託を上手に扱う企業が生き残る!経営者の意識改革
2019-05-18 722 1803▽一般的な企業の採用コストを知る
▽採用に予算をかけられるのは経営に余裕がある証拠
▽いつまで続くのか?大手採用サイトに依存する企業体質
▽お金を第一で仕事を選んでないけど、選んでるという曖昧さ
▽技術者は正社員である必要性がないのでは?
▽優秀な人材が何を求めているのかを理解すれば糸口が見えてくる
▽採用に予算をかけられるのは経営に余裕がある証拠
▽いつまで続くのか?大手採用サイトに依存する企業体質
▽お金を第一で仕事を選んでないけど、選んでるという曖昧さ
▽技術者は正社員である必要性がないのでは?
▽優秀な人材が何を求めているのかを理解すれば糸口が見えてくる
一般的な企業の採用コストを知る
中小企業の人材不足は様々な業界で深刻なようです。
飲食や介護などの労働系サービス業はもちろん、エンジニアやデザイナーなどの技術者も人材の獲得が非常に難しい昨今。
今回は、中小企業向けの「技術者の人材確保」についての考察です。
※この記事の考え方は業種によりけりです。業種によっては全く当てはまりませんことをあらかじめお伝えしておきます。
採用にいくら予算を注ぎ込んでも、良い人材が来ない。
一体どうすればいいんだ…と焦っている間にも、現行の人材に負担を与えることになり、まともな休暇を与えられない。そんな苦しい状況の企業は身近にありませんか?
【長時間労働の是正、中小企業の約7割で「進んでいない」 】
まず、企業は採用にいくら予算をかけているのかを見てみましょう。
※2019年5月 リクナビネクスト公式サイトより
なんと、中途採用のリクナビネクストは4週間で最低20万円。まともな掲載をするなら55万円です。
そして、新卒の求人にはどれだけの予算がかかるかというと、リクナビは最低120万円~、マイナビは最低150万円~です。
採用に予算をかけられるのは経営に余裕がある証拠
そこそこ大きな予算なので、リクナビ・マイナビでは極小の中小企業は掲載することができません。
逆にリクナビに掲載している企業は、ちゃんと売上が立っているということで、経営的には優良である可能性が高いということになります。
求人に予算をかけられない会社は、全く余裕がない状況である可能性が高いわけですが、
そういった企業はハローワークやインディードなどを活用しています。
年に4、5人ほど面接に来るか来ないか。そんな程度です。それで企業が成長するわけがありませんね…。職場も全然楽しくないでしょう。
いつまで続くのか?大手採用サイトに依存する企業体質
しかし疑問です。この時代に求人に大きな予算をかける必要はあるのだろうか?
ツイッターやインスタなどのSNSから気軽に人材と直接コンタクトを取ることができるはずですよね?
逆の発想でいくと、多くの企業がリクルートの求人に集中しているなら、他のアプローチを仕掛けたほうが、低予算でかつたくさん応募がくるような気がします。
多くの企業は他のアプローチを考えることを諦めているのか、考えようとしたことがないのか…。今後はその辺を真面目に考える必要があると考えます。
そこで一つ企業に提案してみたいのは、「正社員にこだわらず、業務委託を中心に人材を確保する」という発想です。
ざっくり説明すると、一人の正社員を頑張って採用するより、業務委託でいつでも連絡をとれる人材を20名確保した方が楽で安定しませんか?ということです。
世間は「働き方改革」という、電通が過労死の責任を雇用者に押し付けた用語が、もてはやされています。モノが売れないこの厳しい現状では、雇用者側の意識改革も必要ですが、経営者の意識改革の方がより必要なのではないかと思います。
経営の不振を「働き方改革」だといって雇用者だけに押し付けるのは違和感があります。
お金を第一で仕事を選んでないけど、選んでるという曖昧さ
では何を意識改革すればいいのか?それにはまず「雇用者の仕事への意識がこれまでと激変している」ということをしっかり把握しなければいけません。
おそらく、採用を続けている企業の方はもう気付いているかと思いますが、
『今の若手の多くは「お金が第一で仕事を選んでいません。」と言いなら何だかんだお金がなくて困窮した生活を送っています。』
これを十分に理解しておかないと、何をウリに募集をかければ応募が増えるのかが見えてきません。
インスタやツイッターを見ていると、若手はみんなハッピーなように見えますが、それは見栄の張り合いだったり、羽振りのいい人だけ目立っているからで、実際は貧困がベースです。
それもそう今の若い世代は、今の40代以上の昔の状況と比べて、税金が非常に高いのです。給料の2割が税金で飛んでいくのです。余裕があるわけがありません。
それに加え、昔よりも格差が広がっているという事実からしてみても、今の若い世代達は、より一層のし上がりにくい世代なのです。
なので「副業の必要性が出てきた」のです。ここがポイントです!
技術者は正社員である必要性がないのでは?
雇用者にとって嬉しい雇用条件は、6時間以内の労働(短時間労働)に加え、給与は最低限生活できる額の保証です。もちろん、これは全員に当てはまることではありませんが、そういう意識の方が多いというのは容易に想像できます。
最新のなりたい職業ランキングでは、ユーチューバー、芸能人、クリエイターなど趣味半分のものが上位にランクインしています。そんな人がストレスの溜まる仕事を週40時間の労働に耐えられると思いますか?今の若い世代は「打たれ弱い」のも特徴の一つです。
経営者にとって都合のいい労働環境では、これからは正社員の確保ができないのです。
厳しい環境に耐えられる人材が非常に少ない。かといって、褒めて伸ばすといった甘ったるい教育では、正直いつまで経っても使い物にならなかったりします。特に技術者の世界では自分で勝手に伸びる人材でなければいけません。
これからは人材を確保できた企業だけが生き残れると言われていますが、そもそも技術系の人材って正社員である必要があるの?ということを考えてみましょう。結論まであともう少しです。
優秀な人材が何を求めているのかを理解すれば糸口が見えてくる
近年、大きな変化があります。それは終身雇用の時代ではないということです。
これは、雇用者側にとっては「正社員である必要性がなくなった」ということに直結します。
多くの中小企業は歴史が浅いので、そもそも終身雇用とは無縁である場合が多いですが、大手企業が終身雇用を廃止したというイメージは大きいです。
そういったこともあり、現代の優秀な技術者達はそもそも、一つの会社で末永く雇っていただこうなどとは基本的に考えていません。
自分の力を多くの会社に役立てたい、アピールしたいという考えを持っています。
では、優秀な技術者とビジネスで繋がるにはどうすればいいのか?答えは簡単。業務委託の関係性を持てばいいだけです。
優秀な技術者は、ネットでの収入(投資や広告収入)と、業務委託の収入(本職)の「二重収入」で生計を立てている方が多いのです。
基本的に、直接雇用は嫌だけど、業務委託の依頼は随時歓迎していますよというスタンス。そのことを理解していれば、業種によっては大手求人サイトへの高額な求人掲載は必要なくなります。
SNS上で技術者と連絡を取り、案件の詳細を送れば見積もりを送ってくれます。
技術者と企業の関係性は今後、業務委託の需要が一気に高まっていくことでしょう。
ですので、求人サイトに掲載する場合は、「正社員」ではなく「業務委託」に設定をすると、優秀な技術者からの応募が来やすくなります。
あるいは、SNSでフリーランスの方と積極的に連絡をとってみてください。実力者が多いことに驚きますよ!なにせ一人で生計を立てている人達ですから。
技術者の採用に苦戦している企業の方は、これらのことをご考案ください。
Livedoorニュースより「仕事は9割外注すれば売り上げが爆増する 」
過去の記事「【経営者向け】デザイナーを雇って失敗する会社が多い理由「優秀な人材が求人募集で来ない時代だから。優秀な人材はフリーランスにゴロゴロいます」 」
(文=フリーランス広告デザイナーM2NET)